Apple Watch Series3 セルラーモデルはあたらしいiPodだ
iPhoneの10周年にiPhoneだけじゃなくて、あたらしい時代に対応したあたらしいiPodを出すアップルはやっぱり最高
とりあえず、おなじみのアップルイベントが終わって、どうしようかなと思っていたiPad Pro 10.5がしれっと値上げされていて、茫然としております。
さて、もうさんざんとニュースも出ておりますし、当日はbackspace.fmのライブ配信でもいろいろと話したのですが、ひと整理しておかないと、自分と未来の自分の役に立たないので、やはり整理しておきたいと思います。
今回もたくさんの製品の発表がありましたが、とにかく個人的にいちばんのニュースはApple Watchシリーズ3です。これは、実に欲しい。
上のキーノートでは、18分30秒からがApple Watchの時間でした。
いきなりいつもの振り返りタイムでどーんとかましました。
- 昨年対比で50%の増加
- 顧客満足度97%
これはどういうことかというと、おそらくスマホのせいで時計を買わなくなった・使わなくなった人たちがApple Watchを買ったということですね。
その結果がこれ。これは王者の勝利宣言です。
宣言の内容は、世界一の時計会社にアップルがなりましたよというもの。
ただ、去年のキーノートの記憶をたぐり寄せると、この1位はたぶん売上で1位という意味。出荷本数という観点での世界一ということではないはずです。
とはいえ、あのRolexを抜き去ったわけですから、世界一を名乗ることに躊躇することはないわけですね。これはすごい。
さて。
このApple Watchシリーズ3。まず、私にとっての最大の朗報は、Apple WatchのWatch OSから、いわゆる蓮コラ的な表現がほぼなくなったように見えること。これで、私はやっとApple Watchを身体的な問題をクリアして使えるようになります。
Apple Watchシリーズ3のスペックは順当。
Apple Watch Series 3はデュアルコアCPUを採用し、処理を70%高速化したほか、ワイヤレス通信用のW2チップによりWi-Fiを85%、Bluetoothを50%改善。GPSや気圧計センサーを内蔵する。バッテリー駆動時間は約18時間。OSは9月19日にリリースされるwatchOS 4だ。
気になるバッテリーは話半分としても9時間。それなら外出時間ぐらいは、最低でももってくれるでしょう。
時計としてのApple Watchについては、Keynoteでも流れた以下の動画でよくわかります。つまり、すっとスマホが出せないような環境でこそ、Apple Watchということです。
SIMモデルが登場したことで、当然電話としても使えるApple Watchシリーズ3。キーノートでも、あれはホントか?と思った通話の様子ももう確認が取れています。
試しにダイヤルキーを押し、AT&TのSIMカードを入れた筆者のiPhone 7に発信してみたところ、他の携帯電話と同じように電話をかけることができ、普通に会話もできた。マイクの感度が高いのか、Apple Watchは口元に近づける必要もなく、胸の下あたりまで腕を上げれば声もきちんと拾われる。
アップルの初物は3代目からの法則は、いまだに顕在というわけです。
となると、これはもうセルラーモデルしかないなと。しかもSIMは物理SIMではなく、eSIM。なるほど、だからこれまでのApple Watchのサイズ感を損なうことなく、セルラーモデルが可能なわけですね。
auもさっそく350円追加するだけというプランを出しています。しかも半年間は無料というキャンペーン付き。
なお、このサービスは国際ローミング中に利用できない。
まあ、これはなんとなくそうなんだろうなあという感じ(笑)。
ただ、Apple Watchシリーズ3のセルラーモデルも本丸はここではないです。
Apple Watch Series 3 Cellularモデルなら、iPhoneを置いて出かけても、電話をかけたり、
メッセージを送ったり、音楽をストリーミングで楽しむことができます。
「音楽をストリーミングで楽しむ」しれっと書いてありますが、ここですよ。つまり、こういうこと。
つまり、Apple Watchシリーズ3というあたらしい時代のあたらしいiPodの登場です。いつでも音楽といっしょというiPodのメッセージを再定義した結果というわけです。
もちろん、これを準備しているから、先行してユーザーにAirPodsの体験をさせておくアップルの戦略の見事なことったらないということでもあるわけです。
だから、キーノートで流れたApple WatchのCMは、耳にAirPodsをつけた懐かしくもある完全なiPod風のCMなわけです。
はい、これは買いますよ。
初代iPodを5秒で買った私としては、これは買わないわけにはいかない。
ということで、どのApple Watchシリーズ3を買うか選定。で、まずはバンド。
カラーリングの問題で、私にはこれしか選択肢がありません(笑)。
ということで、このむらさき色のバンドにマッチするのは、以下のモデルですね。決定!
なお、Apple Watchシリーズ3のセルラーモデルの日本での利用にあたっては、1つ注意しないといけないことがあります。
Apple Watch Series 3(GPS + Cellularモデル)は、iPhoneがなくても携帯電話ネットワークに接続できますが、あなたのiPhoneと同じ通信事業者を利用する必要があります。
MVNOとかどうなるの?ってのは、現段階では未確定です。
ということで、最後にApple Watchシリーズ3へのうれしさを表明しておきたいと思います。
iPhoneで音楽を聴いていると、なんかiPodのことを忘れてしまっていいのかって気持ちがどっかにあったんです。
iPhoneはスマホであって、iPodじゃないし、iPodの偉大さというのは、iPhoneの1アプリ程度のものではないと、どこかで思っていたかったんですよね。そのぐらいには、私はiPod大好きなんです。
iPodの正当な最終系であったiPod Classicの終了から3年。初代iPodからだと16年。
初代iPodでは1000曲だった曲数は、Apple Musicの登場で4000万曲に増え、今回のApple Watchシリーズ3の登場で、iPodはようやくその曲数にふさわしい姿を手に入れたということなんだと思います。
こんなものは買いますよ、待ってろ!9月15日。
また、一応捕捉しておくと、Apple Watchシリーズ3は、AirPodsがすでにそうであったように、同時にiPhoneがこの先姿を変えていきますよという予告編でもあるわけです。
清水さんがすでに書いてしまっていますが、Apple Watchで手と耳に広がったiPhoneワールドは、次は頭と目にくるわけです。
ここまで来れば、Appleの次の狙いは、当然、メガネ型AR/AIデバイスだと想像できる。
ということは、iPhoneワールドの身体への拡張が完成する頃には、きっとiPhoneは今のような板状のなにかではなくなっているはずですね。
西田さんもそれを示唆するようなことを書いていますね。
iPhoneを持たない状態でもつかえるようになることから、「よりスマホを置き換えるもの」のようなイメージを持ちそうだが、むしろ逆だ。iPhoneとの連携性はいままで以上に高まっており、「iPhoneのコンパニオン」としてより完璧なものになった印象が強い。
あー、そうなると、やっぱiPhone Xの話も書かないといけないのか(笑)。
やっぱり!Apple WatchはiPodの直系でした。
ちなみにApple Watch担当してる人(実はiPodの生みの親でもある)
ほらね!