Evernoteは終わったのか?というととっくに終わっていたし、あたらしいEvernoteという意味ではこれからということ
Evernoteの日本法人が解散ということで「Evernoteは終わりだね」みたいな声が聞こえてきたので、Evernoteと長くアンバサダーとしても付き合ってきたことがものとして、一応言っておきたいことがあるので、整理しておきます。
まず言っておきたいのは、Evernoteの日本法人が解散しただけで、Evernoteのサービスが止まるわけではないということ。
そして、余計を承知で言うと、昔ながらのEvernoteが終わったのか?という意味では、とっくの昔に終わってます。
一方、親会社の伊Bending Spoonsの本拠地が欧州に移管するに当たって、23年7月には米国とチリのほぼ全従業員を解雇したと発表。
会社ごと買われ、その親会社が移転して、当然EvernoteのHQも変わるので、USにすらEvernoteの社員はもういません。でも、当時別にEvernoteのサービスに変化があったわけではありません。
じゃあ、なんで今Evernoteの日本法人が解散したのか?については、真相は知りませんが、手続きに手間取ったとか、人材がいなくなったとか、なんでも邪推はできますが、別に日本法人が解散したところで、別にEvernoteのサービスそのものに大きな変化があるとは考えにくいでしょう。
なお、国内でのサービス運営に関する変更などについては、現時点ではアナウンスされていない。
そりゃ、そうでしょう。要するに別に今までと同じなわけですから。
つまり、昔のEvernoteという意味では、Evernoteはとっくに終わってますし、今のEvernoteという意味では、Evernoteはこれからのサービスだということです。
だって、もうぜんぜん別の会社なのですから。
サービスとしてのEvernoteという意味では、私が主に使っているWindows版のEvernoteは一時期あった妙に動作などは重いという問題は改善されています。
また、まだそれほどうまく動いているわけではないですが、生成AIを活用した取り組みもやっていくという話も出ています。
また、これまでの古いアプリが存在していることで、起こりえる問題については、可能な限りすべてのユーザーをあたらしいアプリに切り替えたいというアナウンスも出ています。
2020 年に Evernote v10 がリリースされて以来、レガシー版アプリではメンテナンスが行われておらず、脆弱性の修正やデータ保護、不正防止における現在のベストプラクティスへの批准に数年の遅れが出ています。また、多くのレガシー版アプリで古い API を利用しており、不正に悪用されて影響が製品全体に及ぶ恐れがあります。幸い、レガシー版をすべて廃止することで、このセキュリティの脆弱性は排除できます。
ということで、私としては、Evernoteと生成AIの組み合わせに期待したいので、まだ使っていくつもりです。
そして、やっぱりEvernoteの基本設計って正しかったんだなと思うしかないのが、いまだにEvernoteの移行先のいいサービスが登場していないことです。
というか、ScanSnapからダイレクトにデータ保存して検索可能になるというだけでも、EvernoteとScanSnapの組み合わせを続ける大きな理由になっているんですよね。
ということで、2024年時点でのEvernoteに関するメモとして、これを残します。
【追記】
このEvernoteの件、AIの内容も追加して、ITメディアの連載の方でまとめました。
【追記2】
わーい、ユカタンにほめてもらった。
でだ。
Evernoteがメモツールとして最も強かった時代は、多くのユーザーから少額を徴収するビジネスモデルで成立していたのかもしれない。だが、競争が激化してユーザー拡大路線を維持するのが難しくなった今は、高単価でも使い続けてくれるヘビーユーザーに向け、新機能を投入を加速しているようだ。
私の記事では、はっきりと書かなかったことをフォローしてくれる辺り、最高ですねw