ダイソン新型コードレス掃除機「V7」は日本マーケットに向けたダイソンの挑戦状だと思った

これでもうダイソンを買わない理由なんてないでしょ!という果たし状的な発表会でした

8 min readMay 19, 2017

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ダイソンのコードレス掃除機1年ぶりの新製品発表会に行ってきました。毎年、この時期の発表なので、もはやこれがないとちょっとさみしい感じになってきました。

とにかくダイソンという会社は「最新のダイソンは最高のダイソン」というテクノロジーの固まりみたいな会社ですからね。

ただし、ちょっとぼんやりとした不安というか気持ちみたいなものもあったんですよ。

なにしろ、去年のダイソンV8はとにかく圧倒的に完成度の高い製品だったんです。モニターとして1年間使わせてもらっていますが、今でもほぼ毎日使っていて、毎日ほれぼれとしています。とにかくよく吸うし、ゴミ捨てまで含めて使いやすい。

で、そのむちゃくちゃによくできているすべてを見直したダイソンV8からたった1年で、今年のダイソンはどうするんだろうって話ですよ。

関係あるようなないような話をすると、あのiPhoneの画面サイズが大きくなったのを受け入れるまでにみんな一体何年かかったのって話ですよ。

そんなわけで、今回のダイソンのコードレス掃除機の新製品発表会は不安と期待が入り混じる感じで参加していたんです。

そんなわけで!

今回の発表会で発表されたことを箇条書きと現場からのツイートでだだっといきますよ。

なお、今回のダイソンコードレス掃除機V7の発表会については、GIZMODOが中継してアーカイブしているので全部見たい人はそちらでどうぞ。

ということで、まずはダイソンのシンガポールからきたジョンさんの話

  • ダイソンはテクノロジー会社である
  • シンガポールの開発拠点に3.3億ポンドの投資
  • 上海にもテックラボをローンチ
  • 世界中で多くのエンジニアを採用して、課題解決を目指している
  • イギリス、フランス、ドイツ、オーストラリア、中国、日本、韓国、台湾でV8は市場リーダーを獲得
  • V8はダイソン史上もっとも売れ行きの早い掃除機
  • ダイソンの技術の中核になっているのはモーター
  • ダイソンのモーターはコードレス掃除機向けに専用に開発されている
  • 0.3ミクロンレベルの微細なゴミまでフィルターでとらえており、コードレス掃除機の排気は室内空気よりもきれいなものになっている

そしておなじみのダイソンの他社比較デモンストレーション。いつも通りの圧勝ですねえ。

  • 日本のコードレス掃除機のユーザーの98%以上は1日の掃除時間は30から40分であることが調査で判明
  • 技術の進化で掃除の仕方そのものを変えることもできる

さて、ここからいよいよ新製品ダイソンコードレス掃除機V7の話

  • V6からV7でモーターをあたらしいものに変更
  • さらにモーターの制御方法を変えて、V7では運転時間を20分から30分に改善
  • V7はより静かになり、V8と同等のあたらしいゴミ捨て機能を搭載、アタッチメントも追加、クリーナーヘッドも加わった
  • V7はV6から50%静穏化
  • V8同等のより衛生的なゴミの捨て方になった
  • V7でもV8でもこれ1台でみなさんの家をまるごと掃除できると期待しています

ここからはダイソン株式会社代表取締役の浅野さんの話

  • 2004年のCM「ダイソン、吸引力の変わらないただひとつの掃除機です」
  • 2010年はコードレス掃除機はゼロだった、今は日本のコードレス掃除機の半分がダイソン
  • 4000万世帯のうちの320万世帯にダイソンのコードレス掃除機が入っている。まだまだいける!
  • 日本ではメインの掃除機としてキャニスター型から乗り換えている
  • 将来的にはすべての掃除機の中で50%のシェアを狙っていきたい

ということで、すっかり長くなってしまいましたが、日本でのシェア拡大をさらに狙うダイソンのコードレス掃除機の戦略的商品がダイソンV7ということになりますね。

一応ダイソンV8とV7の違いをまとめておきましょう。

  • V7はV6のアップデートモデルである
  • V7はV8よりも軽い
  • V7はV8よりも安い
  • ただし連続駆動時間はV8が40分でV7が30分

正直なところ、微妙な差ではあります。とはいえ、V6からの進化という意味では、V7はV8の方向に向かうしかないわけです。

さきほども言ったようにそれぐらいにダイソンV8の完成度は高いのです。

あのV8の吸引力と集塵力の性能で40分も駆動して、日々の掃除に足りないというなら、あなたはもうダイソン1台に困るような財力の人ではないですよね!というぐらいのものです。

たぶんほぼ唯一つっこまれる要素としては「高い!」ということぐらい。

なのでV7を出して、V8に近い性能を持ちながら値段を下げて、もうダイソンを買う言い訳なんて全部つぶしてやる!という日本のマーケットに向けての挑戦状なんじゃないかと思うわけです。

とはいえ、ダイソンV8の実売も発売開始から1年経過していますので、以前よりは下がってきています。

ということで、あとはダイソンV7が実際に発売されてから、その価格差を見てから判断してもいいのかなあというところです。

さて!

ダイソンのコードレス掃あう除機とうまく付き合う方法を最後に。

コードレス掃除機の利点はコンセントをささないでいいので、ゴミを見つけたら、すぐにちゃっと使えるところです。

なので、家でのベストの設置方法はダイソンも推奨しているように壁に固定してしまうことです。ダイソンのコードレス掃除機には基本的に壁掛けブラケットが同梱されているのはそのためです。

とはいえ、日本の家庭事情を考えると壁固定はできないっていう意見もよくわかります。

なので、ダイソンコードレス掃除機用のスタンドなんてものも売られてます。

もちろんダイソン公認ではないと思いますが、一応対応機種とか明記されているものもあるので、それを確認の上お試しするといいと思います。

ただ、やっぱベストは壁に固定ではあります(笑)。

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ブロガー、ライター、広報・マーケティングアドバイザー、プロダクトデザイナー。2011年アルファブロガー・アワード受賞。ひらくPCバッグシリーズのデザインにて、2016年グッドデザイン賞受賞。著作 → http://amzn.to/qGzqgt