最新のダイソンサイクロンV10は、これまでのコードレス掃除機をおきざりする、その根本的で圧倒的な開発力を見よ! #dysonjp

モーターもサイクロン構造もバッテリーも全面的に見直しって、ダイソンすごすぎるよ

いしたにまさき
8 min readApr 3, 2018

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サイクロン型掃除機の生みの親ダイソン、サイクロンといえばダイソン。そのダイソンのコードレスタイプのサイクロン掃除機の最新型の発表会といえば、そりゃ行かないわけにはいきません。

といいつつ、まずはおわびを。諸事情があって、この日のダイソンの発表会、ちょっと遅れてしまいました。

で、かなり焦りつつ会場に入ったのですが、まずは圧倒されたのが、その参加者の数でした。なんか300人ぐらいはいましたよ。

私がダイソンの発表会に参加するようになって、たぶん数年ぐらいだと思うのですが、ここまで人が集まる規模になったんですねえ。

でだ。

私は、ジェームス・ダイソン御大のいちばん大事な言葉を聞きそびれてしまったので、記事を引用しつつ補完します。

発表会でいちばん驚いたのはサー・ジェイムズご自身の発言でした。
曰く「これができたおかげでシリンダー型(いわゆるキャニスター型を英国風に言うとこうなる)掃除機の開発はやめた」

実際、我が家でももうキャニスター型の掃除機を使うことはなくなってしまいました。もうコードレスのステックタイプのサイクロン掃除機があれば、掃除機はそれだけで十分なんです。

はい、ここまでが今回のダイソン・サイクロンV10を発表するまでの前振りです。

でもね、もう1つ理解しておかないといけないことがあります。それはダイソンのコードレス掃除機の型番のこと。

基本、ここ数年毎年コードレスのステックタイプ掃除機を出してきたダイソン。

3年前がV6、2年前がV8、去年がV7。ね、型番のナンバリングがおかしいでしょ。

で、私はこれ開発チームが大枠で2チームいると思っているんです。つまり、攻めの開発をするチームと、守りの開発をするチーム。

  • つまり、V6とV7が守りの開発をするチームが開発したダイソン
  • そして、V8が攻めの開発をするチームが開発したダイソン

V8はダイソンとしてみると、ノズルの径まで変えてきた新次元のダイソンでした。それまでのサイクロン掃除機のノウハウをすべて投入したかのような完成度。ここから、あとは何を見直せばいいんだろうというレベルだったんです。

振り返っておきましょう。

  • もうキャニスター型の掃除機は作らない
  • V8はすごい完成度だった

こうなってくると、あたらしいダイソンはとんでもないことになるはずなんです。

つまり、ダイソンはまず掃除機の吸引力の原資となるダイソンデジタルモーターを完全に見直しました。

そもそも、ダイソンデジタルモーターは、この世におれが欲しいモーターがないから、自分で作ってやる。他の誰にも、このモーターは売らない!というダイソン虎の子のモーター。

もうね、ダイソンデジタルモーターV10とんでもないことになってます。

回数数は上がり続け、9年前と比較すると約2万回転アップ。しかも、重さは3年前と比較すると、一気に軽くなりました。

iPhoneと比較しても、このサイズ感です。

モーターが軽くて、速い。

それが掃除機にとって、プラスにしかならないことはわかりますよね。あまりにも回数数が上がりすぎた結果、今回モーターの軸は耐熱性の高いセラミックになっています。

超すげえ、モーターが完成したから、それを全面投入しましたよ!というのは、今回のダイソンサイクロンV10のまずはすごいところ。

そして、発表会はここでアンヴェールでした。

あれ??あれれれ???

なんか、これまでのダイソンと形がぜんぜん違う!!

そう、ダイソンコードレス掃除機のもう1つの生命線であるサイクロンの角度がまったく変わっているのです。

言葉で説明すると、わかりにくいので図で書いてみます。わかるでしょうか?、サイクロンの角度が90度倒れたんです。

その結果、掃除機内部の吸引する空気の流れが一直線になったんです。どっちが効率がいいかは、ほぼ考えなくてもわかりますよね。

ああ、ダイソンすごいよ。サイクロンの角度っていう、掃除機のいちばんのコアの部分まで見直してきたんですよ。

ダイソン自ら、ダイソンサイクロンV10の根幹部分の説明が終われば、あとはもう実演です。しかし、このジェームス・ダイソンという人は、実に楽しそうに掃除をしますねえ。

実演が終わったら、ダイソンおなじみの他社製品との比較デモです。

V10すごかった。V10が通ったところだけ、床が黒く光ってるんだもん。

そりゃ、ジェームス・ダイソンだって、大満足ですよ。

なお、フル充電における稼働時間も最大60分にまでレベルアップしています。なんなんだよ、V10。

ジェームス・ダイソンによるプレゼンとデモが終わると、別室でさらにテクノロジーの説明や追加のデモなどがありました。

でも、私がいちばん感動したのは、その試作品のモックの山です。

このモックたち、最高にかっこよかった。

ダイソンは、今回このダイソンサイクロンV10の開発に3年の年月をかけています。その3年間の試行錯誤が、このモックたちにつまっているんです。

もちろん、ここにあるのがそのすべてはなく、すべてのモックを集めると2500ぐらいになるそうです。

ああ、これいつまででも見ていられますよ。できるなら、1個ぐらい売って欲しい。

さて、ダイソンサイクロンV10のこれまでのコードレス掃除機を突き放すような開発ぶりがすごいもんだから、すっかり長くなっていますが、最初に話した型番のなぞに触れないと終われません。

それは、ダイソンV9どこにいったって話です。だって、これまで発表されたダイソンは、V6→V8→V7ですからね。今回、いきなり桁が上がってV10になったんです。

でも、ここまで読んできてくれたみなさんにはわかりますよね。V10は、V8でも成し遂げられなかったダイソンのコードレス掃除機の世代交代を告げる新製品なんです。

だがら、V9ではなく2桁ナンバリングのV10になったんです。

そう、V10は伊達じゃないんです!

さて、最後に。

実は、このダイソンサイクロンV10をモニターとして貸し出しいただく予定になっています(というかもう届いてます)。

このさらに進化したコードレスサイクロンの最終兵器を、実際に家で使うとどうなるのか?、引き続きレビューしていく予定です。しばし、お待ちください。

とか言ってたら、まさかの3年半ぶりにダイソン掃除機(V10)の動画きてた。しかも、この回ここ最近でも傑作回だわ、これ。

で、このダイソンV10で、瀬戸さんのつぼだったところと私のつぼだったところがと全く同じところで「そこ!でしょー!かっこいいよねー!」と声を出しながら、動画見てました(笑)。

ということで、次回以降でその辺も詳しくお話します。

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ブロガー、ライター、広報・マーケティングアドバイザー、プロダクトデザイナー。2011年アルファブロガー・アワード受賞。ひらくPCバッグシリーズのデザインにて、2016年グッドデザイン賞受賞。著作 → http://amzn.to/qGzqgt